公開日:2022年3月31日
更新日:2023年7月18日
こんにちは♪街のリフォーム屋さんです。
本日は『ベランダ防水の種類と必要性』についてのお話です。
目次
■ベランダについて
洗濯物を干したり、植物を育てたり、荷物をおいたり、生活する上で重宝されるベランダ(バルコニーも)ですが、そのベランダも日夜紫外線や雨風に晒されています。
また降水時は雨水を受け止める場所でもあるので傷みやすく、歩行できるよう屋根のように匂配がなく水も溜まり易くなっています。
使用頻度が高いと表面が擦れてきたりなど経年での劣化は避けられません。
そして劣化が進むと雨漏れの原因にも繋がる為、定期的なチェックが必要な部位です。
■「塗装」ではなく「防水」の分野
ベランダですが、厳密には塗装工事ではなく防水工事の分野になるのです。
同じ液体状の材料を塗って施工するのですが、塗装工事と防水工事では目的・使用する道具・材料が変わってきます。そのため必要な知識・技術も違ってくるのです。
塗装工事とは?
建物の「美観の保持」と「外的要因からの保護」を目的に行われる工事全般を指します。
塗装によって外観をきれいにし、新しい塗膜により日差し・風雨などの自然から建物を保護することが目的です。
もちろん、塗装だけでも雨水を通さないといった防水効果が得られることはあるのですが、完全な防水を保証するものではないのです。
防水工事とは
「水からの保護」を最優先にした工事で、水の住宅への浸入を完全に断つことを目的としています。
防水性能がある塗料・材料を使って防水層(水を通さない膜)を形成する工事です。
ベランダもこの分野に入り、マンションやビルの屋上、工場など、雨や雪が降りやすい日本では、侵入した水を防ぐため建物には欠かせない工種です。
■戸建のベランダに選ばれる防水の種類
一言防水工事といえど、防水する材料の種類、工法も数多く存在します。その中で戸建のベランダに使われる防水工事の種類をご紹介します。
シート防水
ゴムシートのようなシート状の防水材(合成ゴムと塩化ビニル)を並べて貼っていくことで防水層を形成する工法です。
耐紫外線など耐候性が比較的高く、目視で破れなどの異常を発見しやすい、伸縮性もあり下地の亀裂などに対して対応することができるなどのメリットがあります。
一方平らな床面にしか施工ができません。 そのため、凹凸があったり、形状が複雑なベランダには施工できない場合があります。
基本メンテナンスは必要とせず、寿命になるまで使い続ける素材のため耐用年数の約15年おきに貼替の再工事が必要となります。
FRP防水
塗膜防水の一種で、プラスチックの防水層を形成し、固い防水層を形成するのが特徴の工法です。
FRPとは(Fiber-Reinforced Plastics)の略称で、直訳すると繊維強化プラスチック。
船やプールなど大量の水がある場所など様々な分野でよく採用される工法で、歩行による摩耗にも強く戸建のベランダにも多く使われます。
強度や成型性、また耐久性や耐水性に優れていることと、硬化速度が速いため施行期間が非常に短いというメリットがあります。
しかし硬くて丈夫である一方で、硬いが故の伸縮性がなく地震時は建物の揺れによってひび割れが起きる、広い面積には向かない等の短所もあります。
メンテナンスの必要があり、トップコート(防水層を保護する塗膜)は5~6年毎を推奨です。また耐用年数は10~12年といわれています。
ウレタン塗膜防水
こちらも塗膜防水の一種です。
液体状のウレタン樹脂を塗布し、防水層を形成する工法です。※さらに細かい工法に分岐します。
主剤と硬化剤の化学反応によりウレタンゴムを生成し、軽くて弾力性のある防水層を作ることが特徴です。
またベランダの素材・形状・面積を最も問わない利点もあります。
難点としまして、乾燥にひと晩かかる防水材を複数回塗り重ねる為、他の工法に比べて長い工期が必要です。
こちらもメンテナンスの必要があり、「色あせ」や「部分的な剥がれ(数センチ程度)」などの軽度な劣化であれば、トップコート(防水層を保護する塗膜)の塗布で対応できます。
経年劣化してしまった場合も、高圧洗浄と下地の補修後、その上から重ね塗りすることもできます。
また耐用年数は10~13年程度、トップコート(防水層を保護する塗膜)は6~7年程度を目安にすると良いでしょう。
■ベランダのメンテナンス方法
目見てチェック
まずは小まめに目視でチェックすることが大切です。日頃から見ておけば、小さな劣化で防ぐこともできます。
床掃除
床はほうきで小さなごみを塵取りを使用し取り除くことが大切です。ホースで水を流して清掃を始めてしまうと排水溝にゴミが落ちてしまい詰まってしまいます。
コードが届くのであれば掃除機もおすすめです。ゴミを取り除いた後に中性洗剤や専用の洗剤で水洗いをします。
その際は、布やスポンジなどで傷をつけない等に行いましょう。洗剤を洗い流し、しっかり乾燥させてください。
排水溝
排水溝もお手入れしましょう。ゴミが落ち、詰まってしまうと雨漏りの原因になる事もあります。
また、ヘドロ状の汚れが発生してしまうと清掃も大変ですね。定期的に清掃することが理想です。台風や豪雨など大雨の予報がでている時は、あらかじめ排水溝をチェックしましょう。
■まとめ
ベランダの防水の仕様は建物の構造体にも左右されます。メンテナンスをするにしても新しく防水工事をするにしても現在の状況に併合わせて適した工法を選ばなければなりません。
状態によっては下地補修工事も必要となる場合がありますので、不具合を見つけられた際や我が家は大丈夫?といった不安がございましたら、まずはお近くの施工店まで依頼してみてはいかがでしょうか?
地域のみなさま、街のリフォーム屋さんでもご相談お待ちしてます★
外壁・屋根・ベランダなど気になることがあれば、アドバイスいたしますのでご気軽にご相談ください。
最後までお読み頂き、ありがとうございました☺
次回もお楽しみに♪
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