こんにちは♪街のリフォーム屋さんです。
本日は『外壁塗装は色だけではない、実は選べる塗料の艶(ツヤ)』ついて徹底解説します!
皆さま、ご自宅の外壁塗装を行う際に、塗料は色だけでなく艶も選べる(調整できる)という事をご存知でしょうか?感覚的には9割以上の方が「知らなかった!」と話されます。
しかし、艶を調整すると耐候性が弱くなったり汚れが付きやすくなったり、様々な噂が…。
という事で、このブログでは艶調整によるメリットデメリットや、塗料メーカー様の回答、そして汚れの付きやすさの比較実験も実際に行ってみたので、その結果も含めてご紹介いたします!
是非、艶選びの参考にしてみてください!
艶の種類について
艶の種類は5つ
艶には5つの種類があります。分かりやすいように画像でご紹介いたしますね。
艶ありから艶消しになるにつれて、段々と光沢が無くなっていく様子が分かるかと思います。同じ色なのに、印象が違うように感じますね。
こちらが艶ありで塗った実際の外壁。ピカピカしていて、光沢感が強いですね。
一方で、こちらは艶消しの外壁。落ち着いていて重厚感がありますね。
艶の5種類では、どのような違いがあるのでしょうか?
それは、光の反射率の違いです。
艶があるほど光の反射率(光沢)が高く、艶がなくなるほど光の反射率(光沢)が低くなるという数値になります。
こちらが、光の反射率を含めた解説画像です。
艶ありは光の反射率が70%以上となっており、一方で艶消しは光の反射率が5%程度となっております。
この2つの数値を比較すると、艶を調整しただけでも見た目の印象は大きく変わってくる事が予想できますね。
艶の調整方法
艶の調整方法ですが、それは艶を落とすための添加剤を加えて調整を行います。
実は、スタンダードな艶は「艶あり」となっており、塗装業者から何も言われないと「艶あり」で塗装されるという形になります。
その艶あり塗料に、添加剤を加える事で艶の調整を行っているのですが、イメージとしてはガラスです。
皆さま、透明なガラスを想像してみてください。
透き通っていて、ガラス表面を触ると当然ツルツルしていますよね。つまり、それが塗料で言う「艶あり」です。余計な添加剤を加えていない、透き通っている(光沢のある)塗料という形となります。次に、すりガラスを想像してみてください。
曇っていて、ガラスの奥が霞んで見えないですよね。そして、表面を触るとザラザラでデコボコしているはずです。
それが、塗料で言う添加剤を加えた状態の「艶消し」です。添加剤を加える事で塗料をザラザラにし、光の反射率を低下させることで艶を落としているんですね。
艶を調整した場合のメリットデメリット
さて、艶を調整すると、見た目が大きく変わる事が分かりました。
皆さまは艶あり・艶消しどちらがお好きですか?
実は艶ありで塗装すると塗った感が強く、艶を調整できるのであれば艶を落としたいというお客様が多いです。
しかし、そこで問題となるのが、艶を調整すると耐候性や耐久性、そして汚れの付きやすさが変わってしまう可能性があるという事です。
それでは、艶あり艶消しのメリットデメリットを確認してみましょう。
艶ありのメリット
・耐久性・耐候性に優れている。
・汚れが付きにくい。
・新築以上のピカピカな見た目。
艶ありのデメリット
・経年劣化でツヤが引けていく。
・塗った感が強い。
・目立ったり、主張が強くなる。
艶消しのメリット
・経年劣化でツヤ、美観は変わらない。
・上品で落ち着いた仕上がり。
・自然な仕上がりになりやすい。
艶消しのデメリット
・耐候性、耐久性が悪くなる。
・汚れがつきやすい。
・ツヤありと比較し、劣化が早い。
・仕上がりが地味になりやすい。
落ち着いた仕上がりとするため、艶を落としたいお客様も多いのですが、艶を落とせば落とすほど耐久性・耐候性が低下する可能性があり、また汚れも付きやすくなると言われています。
それが事実だとしたら、艶を落とすのを躊躇してしまいますよね。
せっかく十数年に一度の外壁塗装をするのなら、持ちの良い安心な塗料を塗りたいと思うお客様がほとんどかと思います。
当社で人気の艶は?
当社で人気の艶ですが、ズバリ艶ありと7分艶です!
艶を調整すると、「耐候性・耐久性が落ちたり汚れが付きやすくなる可能性があります。」と必ずご説明するのですが、そうするとやはり7分艶以上艶を落とす方は少ないです。
しかし、フッ素塗料や無機塗料などの高グレード塗料を選ばれている方は別です。
高グレード塗料には、元々汚れが付きにくくなる機能が備わっているからです。
ここでワンポイントアドバイス!
外壁のテクスチャーによっても見た目の印象が大きく異なります。
まずはこちらのサンプル板の写真をご覧ください。↓↓↓
上の写真で、どちらのサンプル板の方が艶が落ち着いて見えますか?と聞かれると、恐らくほとんどの方が「右側のザラザラしている方が艶が落ち着いているように見える。」と答えるはずです。
実はこの2つのサンプル板、全く同じ色・同じ艶(艶あり)で塗装されています。外壁のテクスチャーによっても見た目が大きく変わるんですね!
外壁ツルツル・フラット → ピカピカの見た目になりやすい
外壁ザラザラ・デコボコ → 落ち着いた見た目になりやすい
塗料メーカー様の回答
実は、外壁の見た目は、塗料色や日射の加減・表面のテクスチャーで大きく印象が変わるため、当社としても艶の調整による塗料の性能差に関しては、「正式な見解」をご説明する事が難しい状態でした。
ということで、塗料メーカー様に直接聞いてみました!
「塗料の艶を調整すると、塗料の性能は変わりますか?」
今回ですが、日本ペイント様とエスケー化研様の2社に聞いてみました。
どちらの塗料メーカー様も、日本の塗料シェアトップクラスの最大手です。その回答には大きな信頼性があるかと思います。
さて、早速その回答ですが、
「塗料の艶を調整しても、塗料の性能に変わりはありません。」
という事でした!
詳しく聞くと、下記回答も頂きました。
・塗料グレードによる性能差の方が大きいので、艶の違いによる性能差は無いに等しい。
・昔はアクリルなど低グレードの塗料も多く使われていた為、その影響により艶を落とすと塗料性能も落ちるという噂が広まった。(つまり、塗料性能自体が低かった。)
以上が、大手塗料メーカー様の回答です。
艶の比較実験(汚れの付きやすさ)
実験方法や実験の様子
塗料メーカー様の回答により、艶を調整してもと塗料の性能は変わらないという事が分かりました。そうすると、次に出てくる疑問は「それは果たして本当なのか?!」です。
百聞は一見に如かず!という事で、実際に実験をしてみました!
さすがに、耐久性・耐候性を比較する実験は長い年数を要するので、艶の違いによる汚れの付きやすさの比較実験をしてみました!
その様子がこちら↓↓↓
墨汁を水で薄め、霧吹きで吹きかけるというシンプルな実験です。
合計4回の墨汁吹付けを行い、水洗浄を2回行い、最後にタオルでの拭き取りを行いました。
実験結果
実験中の様子をご紹介すると長くなってしまうので、それは割愛し実験結果のみ報告いたします!
艶ありの実験結果↓↓↓
汚れは全く残っていなく、ピカピカでした。
7分艶の実験結果↓↓↓
こちらも汚れは全く残っていなく、ピカピカです。
5分艶の実験結果↓↓↓
この5分艶から、目を凝らしてみると汚れが若干残っている様子が見受けられます。
3分艶の実験結果↓↓↓
3分艶となると、汚れが確実に残っているのが分かりますね。
艶消しの実験結果↓↓↓
やはり艶消しが一番汚れが残っています。3分艶までの汚れ具合を見ると、予想通りの結果となりました。
実験結果まとめ↓↓↓
・艶を落とすと汚れが付きやすくなりました。
・特に汚れが付きやすいのは3分艶と艶消しでした。
塗料メーカー様は、「艶を調整しても性能の差は無い」との事だったのですが、汚れの付きやすさは変わるようです。これは、艶を調整する場合は要チェックな実験結果ですね。
まとめ
耐候性・耐久性重視の方
↓
艶ありがおススメです。耐候性・耐久性は変わらなくても、早期に汚れが付着してしまっては意味が無いですよね。
艶を落としたい方
↓
7分艶、落としても5分艶がおススメです。しかし5分艶の場合、数年後に艶が引けると汚れが急に付きやすくなる可能性があります。
必見!艶を落としたい方の解決策
・高グレード塗料(無機塗料・フッ素塗料)を選びましょう。
→塗料自体に汚れが付着しにくい機能が備わっています。
・弱溶剤よりも水性塗料を選びましょう。
→同じ色・艶でも、水性塗料の方が艶が落ち着いて見えます。
・淡彩色の塗料色を選びましょう。(グレーやクリーム色など。)
→実は、汚れは淡彩色です。塗料も同じく淡彩色を選ぶと汚れが目立ちにくくなります。
以上、塗料の艶の徹底解説でした!塗料選び、艶選びで迷われている方は是非参考にしてみてください!
実験動画は↓
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最後までお読み頂き、ありがとうございました☺次回もお楽しみに♪
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